
会社員なら、上司に相談し、議事録は誰かが書き、資料は共有フォルダにあります。ひとり社長やフリーランスは、その全部を自分でやります。この記事では、ひとりで抱えている役を「記録係」「相談相手」「資料係」の3つに分けて、それぞれを道具に持たせる方法を紹介します。
ひとりで抱えている3つの役
| 役 | 困ること | 道具に持たせると |
|---|---|---|
| 記録係 | 打ち合わせ中、メモに気を取られる | 話に集中して、記録はあとで読む |
| 相談相手 | 迷ったとき、話す相手がいない | AIに質問させて、論点を整理する |
| 資料係 | 案件の資料が、どこにあるか分からない | 案件ごとに、ページとメモをまとめる |
ポイントは、1つの道具に全部をやらせないことです。役ごとに道具を分けると、どこに何があるかが、迷わなくなります。
記録係:打ち合わせは、録って、あとで読む
ひとりで打ち合わせに出ると、聞く・考える・メモを取るを、同時にやることになります。録音しておけば、その場は話に集中できます。録音するときは、最初に相手の同意を取ります。頼み方は、初対面の打ち合わせで押さえること(議事メモレックのブログ)が参考になります。
議事メモレックは、登録も月額もいらない、使った分だけのAI議事録です。打ち合わせの回数が月によって違う、ひとりの仕事に合います。文字起こし・要約・やることリストがメールで届き、音声は、文字起こしが終わった時点で、お支払いの前に削除されます。
相談相手:AIに「役」を与えて、論点を整理する
迷ったときは、AIに答えを出させるより、AIに質問させるほうが、考えが整理されます。LB AI Prompt side bar の「経営」タブには、そのためのコマンドが並んでいます。
【考える・決める】経営の壁打ち相手(AIが質問して論点を整理) 無料のおすすめ
まだまとまっていない悩みを、AIの質問に答えながら、論点に分けます。
- こんなときに:何に迷っているのか、自分でもはっきりしないとき
- 選ぶ・書く項目:会社や仕事の状況、テーマ、メモ
【考える・決める】選択肢を並べて比べる(意思決定の補助) 無料のおすすめ
「やる/やらない」の二択にせず、複数の案を、同じ物差しで比べます。
- 選ぶ・書く項目:テーマ、会社の状況、選択肢、制約
【考える・決める】失敗から逆算する点検(事前検死) 無料のおすすめ
「この計画は失敗した」と仮定して、見落としや甘い前提を洗い出します。
- 選ぶ・書く項目:時期(半年/1年/3年)、計画のメモ
同じタブの「ひとり社長の右腕」のフォルダには、AIに役員の役を与えるコマンドがあります。
| コマンド | AIの役 | こんなときに |
|---|---|---|
| COO(参謀・秘書)役 | やることの仕分けと時間割 | 今日やることが多すぎるとき |
| 辛口CFO(金庫番)役 | 出費・外注・値決めの点検 | 機材を買う、見積もりを出す前 |
| CMO(広報・営業部長)役 | 1日15分の集客と発信の計画 | 仕事の入り方を安定させたいとき |
| 法務・交渉の盾役 | 角を立てずに断る文面 | 追加の作業や値引きを頼まれたとき |
| 仮想ボード(3人役員会議) | 攻めの営業・守りの財務・辛口の顧客 | 新しい企画の弱い所を知りたいとき |
打ち合わせの要約を、これらのコマンドのメモの欄に貼ると、「その打ち合わせを踏まえて」考えさせられます。答えが返ってきたあとは、上の「⚡ 追撃」のバーにある /3人会議 や、「すべて見る」で開くスラッシュコマンド辞典の /COO /CFO などで、別の役から追加の意見を聞けます。
資料係:案件ごとに、タブとメモをまとめる
LB TAB Layersで、案件ごとのグループを作ります。お客様のサイト、共有フォルダ、見積もり、参考にしたページを、そのグループに保存します。保存したタブにはメモを書けるので、「なぜ残したか」も一緒に残ります。
その案件の仕事を始めるときは、グループの ▶ で、まとめて開きます。終わったら閉じても、グループに残っているので、次の日も同じ所から始められます。保存先は Chrome のブックマークで、無料版はグループ5つまでです(インストールから3か月は、すべての機能が使えます)。
Chrome のサイドパネルは、1つのウィンドウで、1つの拡張機能の画面しか出せません。LB TAB Layers(Alt+T)と LB AI Prompt side bar(Alt+A)を同時に見たいときは、LB AI Prompt side bar の上の ⧉ を押すと、別のウィンドウで開けます。
1週間の回し方
| いつ | すること | 道具 |
|---|---|---|
| 月曜の朝 | 今週の仕事を書き出して、優先順位をつける | COO(参謀・秘書)役 |
| 打ち合わせ | 同意を取って録音し、要約を受け取る | 議事メモレック |
| 打ち合わせの当日 | 要約から、お礼と確認の連絡を作る | LB AI Prompt side bar |
| 作業の前 | 案件のグループを ▶ で開く | LB TAB Layers |
| 金曜の夕方 | 迷っていることを、壁打ちで整理する | 経営の壁打ち相手 |
3つの道具の間で、データを自動で受け渡す機能はありません。前の道具の結果を人がコピーして、次の道具に貼ります。手間は1回のコピーですが、何をAIに渡すかを、毎回自分の目で選べます。
AIに任せないこと
- 契約・税金・法律の最終判断。AIの答えはたたき台で、専門家に確かめる。
- お金の決定。「辛口CFO」の点検は、考える材料であって、決めるのは自分。
- お客様から預かった情報の扱い。伏せてから入れるか、入れない。
右腕の役は、決める人の代わりではありません。決める前の準備を短くするのが、道具の役目です。
まず1週間、試すなら
3つの役を、一度に全部そろえる必要はありません。困っている順に、1つずつ足していきます。
- 1日目:いま動いている案件を3つ選び、案件ごとのグループに、よく開くページを保存する。
- 2〜3日目:次の打ち合わせで、相手の同意を取って録音し、届いた要約を読む。
- 4〜5日目:要約を「経営の壁打ち相手」のメモの欄に貼り、AIの質問に答えてみる。
- 週末:どの役が一番、時間を返してくれたかを振り返り、続けるものを決める。
続かなかった役は、無理に使わなくて大丈夫です。ひとりの仕事は、道具を増やすことより、迷う時間を減らすことが目的です。