同じAIを使っていても、返ってくる答えの質に差が出ることがあります。その差は、AIの違いよりも、プロンプトの書き方から生まれることがほとんどです。この記事では、どのAIにも通じる、プロンプトの「型」を紹介します。
なぜ、答えが「ふつう」になるのか
「新商品の紹介文を書いて」とだけ伝えたとき、AIは、読み手も、文字数も、雰囲気も知らないまま書き始めます。足りない情報は、AIが「たぶん、こうだろう」と補います。その結果、誰にでも当てはまるけれど、誰にも刺さらない、ふつうの文章になります。
逆に言えば、足りない情報を先に渡せば、答えは変わります。その渡し方を、4つの要素に整理したものが、これから説明する型です。
4つの要素:役割・目的・背景・出力形式
| 要素 | 決めること | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 役割 | AIに、どんな立場で答えてほしいか | 「10年の経験がある、食品メーカーのコピーライターとして」 |
| 目的 | 何を作ってほしいか。最終的に何に使うか | 「公式サイト用の、商品の紹介文を書いてください」 |
| 背景 | 読み手、状況、トーンなど、判断の材料 | 「30〜40代の共働き世帯向け。やわらかく、押しつけがましくない調子で」 |
| 出力形式 | どんな形で返してほしいか | 「見出し1つと、本文1段落。200字程度」 |
このうち、目的だけは、必ず書きます。残りの3つは、書くほど、答えがあなたの望みに近づきます。
悪い例と、良い例
同じ依頼を、型なしと、型ありで書き比べます。
新商品の紹介文を書いて
【役割】 あなたは、食品メーカーで10年働いたコピーライターです。 【目的】 新商品「やさしい麦茶」の、公式サイト用の紹介文を書いてください。 【背景】 読み手は30〜40代の共働き世帯。カフェインを控えたい人が多い。 トーンは、やわらかく、押しつけがましくない。 【条件】 200字程度。「安心」「毎日」という言葉を、1回ずつ使う。 誇大な表現は避ける。 【出力形式】 見出し1つと、本文1段落。
型ありの依頼は、長くなりました。それでも、書くのにかかるのは1分ほどです。やり直しの回数が減るので、結果として、時間は短くなります。
精度が上がる4つのコツ
1. 数字で伝える
「短く」ではなく「200字程度」、「いくつか」ではなく「3案」と書きます。AIは、あいまいな言葉を、自分の基準で解釈します。
2. 「やってほしくないこと」も書く
「誇大な表現は避ける」「専門用語は使わない」のように、制約を書くと、修正の手間が減ります。
3. 材料は、貼り付けて渡す
要約や書き直しなど、元になる文章があるときは、本文を貼り付けます。「資料を見て」と頼むより、確実です。
4. 一度で完璧を求めない
最初の答えを見て、「もう少し短く」「もっと具体例を」と足していくほうが、早く仕上がります。会話を続けるつもりで書きます。
型にして、使い回す
よく使う依頼は、毎回ゼロから書かず、型にして取っておくのがおすすめです。上の例なら、商品名・読み手・文字数だけが、毎回変わる部分です。そこを「空欄」にしておけば、次からは、空欄を埋めるだけで済みます。
【役割】あなたは、{{業種}}で10年働いたコピーライターです。 【目的】{{商品名}}の、{{掲載先}}用の紹介文を書いてください。 【背景】読み手は{{読み手}}。トーンは{{トーン}}。 【出力形式】見出し1つと、本文1段落。{{文字数}}程度。
メモ帳に書いておくだけでも効果があります。ただ、探す・コピーする・書き換える手間は残ります。LB AI Prompt side bar は、この「型」を選択肢と空欄で整えて、ワンクリックでAIの入力欄に入れるための道具です。